第55代理事長所信

 

一般社団法人庄原青年会議所

第55代理事長 尾野 義顕

 

 

2019年

一般社団法人庄原青年会議所

 

基本理念

Be the change
~that you want to see in the world~

 

基本方針

・縁に温もりを 
・心に灯を   
・まちに豊かさを
・人に輝きを 

 

はじめに

 昨年は日本各地で災害が起こり、広島県においても平成 30 年 7 月豪雨により、多くの被害がありました。今なお仮設住宅に避難されている方も数多くおられます。亡くなった方にお悔やみ申し上げると共に被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 それから多くの助け合いを経て、それぞれのまちが復興への道を歩み始めています。その歩みを強めると共に、まだ助けが必要な地域には手を伸ばしていかなければならないと感じています。そして、また災害が起こった時に対応できるよう備えておかねばなりません。
 災害に限らず、どんな時代もそれぞれの困難や課題があったと思いますが、当時の人たちがそれを乗り越えてきました。現在もやはり多くの困難や課題がありますが、私たち青年が先陣を切ってこれを解決していかなければなりません。子や孫の世代が大人になって、なぜこんな時代になったのかと問われたとき、私たちががんばってこのようになったのだと言いたいものです。言うだけならだれでもできますが、この言葉に実を伴わせるには大変な労力が必要です。その労を厭わないからこそ青年会議所には価値があります。世界が変わらないと嘆くのではなく、能動的に自らが変わり、世界を変えていきましょう。未来は今私たちが何を成すかにかかっています。

縁に温もりを

 縁とは原因と結果を結びつけるはたらきを言います。例えば、芽が出るという結果のためには、種・水・空気・土などの原因が必要ですが、それぞれ単体では芽が出ません。正しく結びついて初めて芽が出ます。この結びつきを縁と言います。原因・縁・結果を三つあわせて因縁果という言い方もあります。これは人や団体にも言えることです。単独で出来ることは少ないですが、結びつくことでより大きな実りを得ることが出来ます。メンバー同士、特別会員、他LOM、他団体、参加者や一般市民に至るまで大切なご縁をしっかりと、より多くの方へ結んでいきたいと思います。会員拡大の上でも私たちの活動を正しく知っていただければ、一緒に頑張りたいと感じる人はたくさんいるはずです。そういった方を暖かく迎えていきたいと考えています。また、今年はブロック大会の主管を受けておりますので、市内だけでなく、県内に幅広くご縁を結ぶチャンスがあります。
 私の父が、理事長を務めております老人ホームのパンフレットに、こんな言葉を載せています。「人生は出会いと別れですが、そこにあたたかさを感じるき、人は生きたあかしの喜びと生きがいを得るのでしょう。」命とは生まれる時も死ぬ時も一人ですから、途中で出会った方とは遅かれ早かれ別れることになります。その事実をきちんと受け止めた上で、今一緒に歩めることの尊さを味わいたいものです。人生はそもそも長いものではありませんが、年齢制限あるが故にJCの正会員であれる期間は短く、単年度制であるが故に同じ立場である期間はなおさらごくわずかな期間です。そのわずかな期間の関係性を大切な物にするには、そのつながりに暖かさが必要です。せっかくいただいたご縁に温もりを与える事業を構築していきたいと思っています。

心に灯を

 お釈迦様の法話の中に「自灯明  法灯明」といわれるものがあります。お釈迦様の晩年にお弟子さんが、お釈迦様がなくなった後何を頼りにすればいいのか問いました。それに応えて「私はおまえたちに世界のあり方を教えてきた。隠していることは何もない。自らを灯明とし、自らをより処にし、他をより処にせず歩みなさい。法を灯明とし、法をより処にし、他をより所にせず歩みなさい。」とお説きになりました。クリードに出てくる freeは日本語で自由「自らに由る」ですが、そもそも自由という言葉は自灯明からついた訳と言われす。自由を正しく理解すれば、クリードの三つ目は制約を受けないという意味だけではなく、正しい認識に基づいた上で自ら方向性を決める人、あるいはそのような企業によって正しく経済が発展していくと受け取るべきでありましょう。法灯明の「法」もクリードに出てきますが、漢字をみると水の去るところと書きます。水の動きには法則があり、高いところから低いところへ流れ、いつか海にたどり着きます。そこから世界の仕組み・姿そのものや、目的に至る道筋を表します。「法」はクリード英文では laws つまり法律をいいます。政治についての部分ですが、「人に由らず法に由るべき」というのは他のあらゆる分野にも言えることだと思います。世界、社会のあり方をしっかりと見据えることは現在のメンバーだからこそできることがあると思っています。

 世界の姿を学び、自らの意志で歩むべき方向を見定めるための灯を、心にしっかと保つことはどんな人にとっても必要なことでしょう。まず自らの心に、そして周りの多くの方の心に灯がともるような事業を構築していきたいと思います。

まちに豊かさを

 平成 30 年 8 月 30 日時点の庄原市の人口は 35,730 人です。平成 27 年 3 月から 28 年 3月にかけて 632 人の人口が減っていますから、今年の 8 月頃に35,000 人を切るかどうかというところでしょう。若い人の流出だけでなく、財産を持つ壮年の流出も問題化し始めています。私たちはこの現実と向き合わなければなりません。今年一人でも増やそうという動きも必要ではありますが、10 年後、20 年後を見据えることもまたリーダーに必要な行動です。次世代のリーダーが集う青年会議所として魅力的なまち、選ばれる豊かなまちになるために邁進することが私たちの務めではないでしょうか。

 では魅力的なまちとは、豊かなまちとは何でしょうか。「足るを知らざるを貧とす、足るを知るを富とす」という言葉があります。人間の欲には限りが無いので、どれだけ何を持っていても足りないと感じます。本当に豊かになろうと思ったらどこかで足ることを知らなければなりません。他のまちに比べ、庄原に足りないものはたくさんあると感じておられる方も多いと思いますが、庄原にあるものもたくさんあります。それらは一つ一つ、先人が努力の末に現在の私たちに残してくださったものです。まずはそれらをきちんと受け取り、結びつけ、活用していくことが豊かさの鍵だと思います。簡単に言えば不足や不満を言い続ける人生と今あるものを活用して楽しむ人生とどちらが豊かと言えるかということです。そのビジョンを次世代につなげていくことも大切です。もちろんその上で足りないものがあれば、足りないと声を上げることも必要でしょう。

 「足るを知る」という言葉は諦めや手抜きの言い訳に誤解されることもあります。しかし本来は自分の欲の正誤を見つめる言葉ですから、逆に怠ける欲を戒める言葉とも言えます。

 まちとは様々な人の集合体であり、自然、建物、制度、文化、団体、産業など多くの要素を含んでいるため、どこにフォーカスすれば効果的か探らなければなりません。ですから計画には幅広い知見と粘り強い調査、そして実現には誠実で熱意ある交渉が必要になってくるでしょう。不断の努力で一歩でも二歩でも豊かになるような事業を構築していきたいと思います。

 
人に輝きを

 人は、せっかくいただいた命だからそれを輝くものにしたいという願いを、潜在的にしても顕在的にしても、誰しも持っているのではないかと思います。仏教では多くの光が出てきますが、その中でも智慧の光と慈悲 の光はとりわけ何回も出てきます。智慧とはいかに生きていくべきか判断する指針、慈悲とは見返りを求めないまことの愛情を言います。どんなにがんばっていてもどちらに向かっているか分からなければ、あるいは誰も見向きもしてくれなければ闇の中のように感じるでしょう。そんな人に指針や愛情を届け、目標に向かって生き生きと歩むきっかけや道筋を作りたいと思います。
 指針としては現在SDGsという目標に向けて世界の様々な団体が動いています。
SDGs
1、貧困をなくそう 2、飢餓をゼロに 3、すべての人に健康と福祉を 4、質の高い教育をみんなに 5、ジェンダー平等を実現しよう 6、安全な水とトイレを世界中に 7、エネルギーをみんなに そしてクリーンに 8、働きがいも経済成長も 9、産業と技術革新の基盤を作ろう 10、人や国の不平等をなくそう 11、住み続けられるまちづくりを 12、つくる責任 つかう責任 13、気候変動に具体的な対策を 14、海の豊かさを守ろう 15、陸の豊かさも守ろう 16、平和と公正をすべての人に 17、パートナーシップで目標を達成しよう
この17の目標は私たち青年会議所も目指すべき場所だと感じています。庄原を閉じた空間と見るのではなく、世界の一部であるという広い視野を持った上で事業を構築しなければなりません。
 伝教大師最澄さんの山家学生式に「一隅を照らす是即国宝なり」という言葉があります。国の宝とは金銀財宝の事ではありません。道心を持って、誰もが気付かないようなところ、目をそむけているようなところに光を当てる人のことをこそ言うのだという意味です。歩むべき指針を学び、愛情を持って一隅を照らし、照らされた人が輝いていくような事業を構築し、国の宝と呼ぶにふさわしい人を育てていきたいと思います。

結びに

 私は入会して今年で12年目になります。その間にいろいろな方から多くのことを教わり、お育て頂きました。まだまだ未熟ではございますが今年理事長をさせていただけることは望外の喜びです。学んだことを活かし、私からお伝えできることはできる限り皆様へ伝えてまいりたいと思います。今年度はブロック大会主管、並びに多くの出向がありますのでメンバーにはかなり負担をかける一年となりますが、今のメンバーなら必ずこの機会をチャンスと捉え、自らの成長、まちの発展につなげていけると確信しています。ともに一年間走り続けましょう。

 

あなたが見たい世界の変化に

       あなた自身がなりなさい

 

マハトマ・ガンジー

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