第56代理事長所信

 

 

一般社団法人庄原青年会議所

第56代理事長 内田 絢子

 

 

2020年

一般社団法人庄原青年会議所

 

基本理念

Butterfly Trigger

 

 

 

 2019年10月に発生した台風19号により亡くなられた方々に謹んでお悔やみ申し上げるとともに、被災された地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
 一日も早い復興に向けて広島ブロック協議会を通して日本青年会議所本会と連携をとり被災者の皆様の支援に取り組んで参りたいと思います。

はじめに

 2019年5月1日、元号が平成から令和に変りました。平成という時代を振り返ったとき、社会的に大変な出来事が多いという印象を受けます。バブル崩壊後の長期デフレによる不況、少子高齢化が顕著となり減少傾向へと転じる人口、東日本大震災等の大きな災害、「失われた30年」という表現をする人もいるくらいです。
 しかし、令和という時代はこの暗い平成のイメージを払拭するかのようにおめでたいムードから始まりました。令和へのカウントダウンイベントが各地で起こり、「令和」と「新元号」を含むツイート数は約36万件にも上りました。私は、このムードというのは非常に大切だと考えています。なぜなら、それだけ多くの人、とくに20代、30代の若い世代がこの新しい時代に期待していると捉えることができるからです。我々はこの期待を背に、平成からのマイナスイメージを引きずりこのまま日本は斜陽していくとあきらめるのではなく、解決すべき課題だと冷静に捉え、前向きにアクションを起こす必要があるのではないでしょうか。

-春の訪れを告げ
見事に咲き誇る梅の花のように        
一人ひとりが明日への希望とともに、     
それぞれの花を大きく咲かせることができる。-

 そうした日本でありたいとの願いが込められた令和という時代。我々がきっかけをつくり多くの人を巻き込むような運動を展開して参りましょう。

仲間を集う

 庄原青年会議所は2017年以降20名前後の会員数で運動を行っております。私が入会した2006年は、年当初41名の会員が在籍しておられました。それに比べると、当然、予算もマンパワーも半減しております。それにもかかわらず、運動の質、規模を維持もしくは向上するべく会員全員で取り組み、実行して参りました。これは大変素晴らしいことですが、会員個々の負担を考えると改善すべき点だと思います。また、我々の運動を広く伝播するには、やはり同じ理念のもとに活動するより多くの仲間が必要だということは間違いありません。では、どのように仲間を集えばいいのでしょうか?全国に視点を移すと、女性会員、公務員、会社員、会社勤めをされていない人の入会が増えてきています。当青年会議所もそれに倣い会員の幅を広げることも考えていきたいと思います。もちろん、JCの理念、当青年会議所の運動に共感していただくための努力は継続していきますが、それ以外にも、受け入れる体制や我々が見落としている魅力の再発見が必要となってくるのかもしれません。今一度、拡大について見直し会員一同力を合わせて10人の新たな仲間を集いましょう。

青少年に夢を

 時代と供に価値観は変化していきます。働くという価値観も例外ではありません。1980年代までは年功序列という価値観で仕事をし、1990年代になるとより多くの仕事をこなすという能力主義となり、2000年代では効率と成果に重きを置いていましたが、次第に仕事には楽しさややりがいを求めるようになってきました。ごく最近では、プライベートを重視し仕事そのものの優先順位が低くなっている傾向が見られます。また、AIの発達によって職業構造が変化すると言われています。既存の職業の多くのものがなくなり新しい職業が誕生するという状況に柔軟に対応していくことが求められます。このように、今までの常識が通用しない時代が訪れると、大人が提案する職業を目指しても精神的にも、経済的にも満たされるとは限りません。そこで、子供達自身が夢を描き、それを実現していくことが必要となってくると考えられます。夢は大きな原動力となります。まずはしっかりと自分の夢を描くことを望みます。
 今後、大人は具体的な道を掲示することはできなくなってしまいそうですが、ウォルトディズニーの3つの部屋に代表されるように、夢をはっきりと描く力、問題を見つける力や問題を解決しようとする力、そういう面をサポートすることはできるはずです。未来を担う大切な人財の育成に取り組んでいきましょう。

人口減少社会を活きる

 令和としてあらたに歩きだした日本は、今年、奇しくも56年ぶりに東京五輪が開催されます。
 この東京五輪は「史上最もイノベーティブで、世界にポジティブな改革をもたらす大会」という目的を掲げています。その取り組みの一部として、東京 2020 ロボットプロジェクトを掲げ、ロボットによる物品の運搬や観戦席への誘導、パワーアシストスーツを活用した運営支援を行うそうです。また、次世代の移動通信方式「5G」のサービスが2020年春から始まると言われています。この「5G」により自動車の自動運転、医療の遠隔化、農業のスマート化など様々な技術革新が期待されています。
 このようなニュースがある一方で、長きにわたり課題となっているのが人口減少です。2015年から2040年の間に、国全体で1億2600万人から1億728万人(約15%)の減少が見込まれます。年齢の比率をみても、65歳以上の割合が2015年には26.6%でしたが、2040年には35.3%と全人口の3分の1を超えていきます。庄原はその傾向が特に著しく、2040年には、2015年から約13,000人減の約24,553人になると推測されています。本市の減少率は34%と推計され、全国平均を大幅に上回っています。65歳以上の割合も2015年の40.9%から2040年には43.5%まで上昇します。
 この課題を乗り越える一つの有効な方法として、先に述べたテクノロジーの活用があげられます。テクノロジーによる省人化、自動化により人口減少及び少子高齢化から派生する問題を解決できると考えられます。また、テクノロジーが普及することで、都市と地方の格差が是正されます。すると今後は都市に集中する意味が薄れ、食や自然が豊かな地方に優位性があるといわれています。この課題が色濃く現れている庄原こそテクノロジーを積極的に取り入れ、時代に合った明るい豊かなまちの構築を目指していきましょう。

組織のダイバーシティマネジメント

 ここ数年、色々なセミナーなどでダイバーシティという言葉をよく耳にします。このダイバーシティという言葉は、人種、宗教、価値観、性別、障害者、ライフスタイル、働く条件(雇用形態、働く時間や場所)の違い、このような多様性を認め、積極的に労働市場で採用、活用しようという意味合いも含まれています。多様化は、団体・企業が歓迎するか敬遠するかに関わらず進んでいくでしょう。そのような状況の中、団体・企業に何が求められているのでしょうか。当然、所属する人の多様性を受け入れて協働できるようソフト面でもハード面でもサポートすることが必要となります。しかし、それだけではチームワークやパフォーマンスが低下し、組織力を失ってしまう懸念があります。特に青年会議所という団体は、機動的な組織力が魅力の一つでもあります。多様性を認めることで、従来の魅力を失ってしまうのは大変残念なことです。また、このような多様化が進む組織において、リーダーとなる人物に必要な能力も今までと変ってくると思われます。我々も、多様性のある組織運営を学び実践していきましょう。

不変と変容、未来へ継ぐ

 当青年会議所は、本年度55周年を迎えます。私は入会して過去2回周年を経験させて頂きました。それぞれの年を振り返ってみますと、45周年にあたる2010年は、社団法人法の変更に伴い定款の見直しを始め、また、一市六町の合併5周年でまだ庄原市全体の一体感や連携を模索しているようでした。そして、平成22年7月庄原豪雨の年でもありますが、こうした災害は非常にまれであり、災害の備えやボランティアに対する意識は今ほど強くなかったように思います。50周年、2015年は、前年の平成26年8月豪雨を受け社会福祉協議会と連携をとる事業が展開され、災害に対する意識の高まりが窺えます。また、学童少年野球JC杯の10周年記念杯の開催は、継続事業であった少年野球事業に一旦区切りをつけ、他の青少年事業を展開する流れをつくりました。このように時代の変化と供に、当青年会議所も事業や組織のあり方を変えてきました。
 一方、変らないものもございます。1965年、当青年会議所は「地域社会の正しい発展を図る」ことを目的に設立されました。この目的、志は変ることなく引き継がれております。また他の青年会議所からも評価されるほどの団結力と機動力、こちらも現在も変らず当青年会議所の特徴として受け継がれています。そして、変化する勇気は先輩諸氏から自然と学んでいたことだと思います。変化のない組織はいずれ衰退してしまいます。大切なのは変えてはいけない核となるものを見失うことなく変化を受け入れることだと思います。

-愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ-

 鉄血宰相と呼ばれたオットー・フォン・ビスマルク(1815年-1898年)の言葉です。
 先輩諸氏の努力のおかげで存続していることに感謝し、55年の歴史を学び、不変と変容を見極めながら未来へ継いでいきましょう。

結びに

 55周年という節目の年に、理事長という大役を務めさせて頂けること、誠に光栄に感じております。本年は、第40回庄原よいとこ祭、広島ブロック協議会 アカデミー事業主管と大きなイベント、事業もございます。少数精鋭ですので、個々の役割をしっかり果たすことが求められてきます。理事長として個々の力が発揮しやすい体制を整え、1年間共に歩んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!
 最後に、バタフライトリガーという言葉は、ほんの些細な事が徐々にとんでもない大きな現象の引き金に繋がるという考え方で気象学者のエドワード・ローレンツの講演タイトル「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきがテキサスで竜巻を引き起こすか」に由来すると言われています。
 我々の小さな羽ばたきが大きな風に変化するよう願いを込めて。 -Butterfly Trigger-

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